新刊図書の紹介
アルパインクライミングに興味がある人だけでなく、すべてのクライマーに読んでほしい1冊です。
本文の一部を紹介します。
「クライミングというのはごまかしのきかない世界だ。すべては自分の一挙手一投足に委ねられる。そこで、自分自身の弱さと真正面から向き合う。登れなかったことを憂える必要はどこにもない。そこで何に気づき、そこから何をするかの方が大切だ。/アルパインにセオリーはない。セオリーは自分自身で構築するもの。そしてそれを半永久的に改善していく作業が大切である。/クライミングは決して体を動かすだけの行為ではない。人間の持っているすべての能力を駆使して、この大きな自然と対峙するのだ。限りなく広がる可能性に夢を抱けば、これから先の人生もきっと素晴らしいものになるとは思わないだろうか?」
内容紹介
世界最先端のアルパインクライミングについて、海外のジャーナリストからも
注目されているクライマー横山勝丘が、現代のアルパインクライミングについて語る。
「この壁を見て登らないのは、クライマーとしてどうなんだ?」
舞台はアラスカ、ヒマラヤ、パタゴニア、そして日本。
本書はアルパインクライミングという(異界)への招待状である。
現代のトップ・クライマーたちは、登攀の価値をどこに求めているのか。
それは「酸素や固定ロープなどの補助手段を得ることなく」
「自分たちの力だけで山とフェアに向き合い」
「未だ誰も成し遂げたことのない」
「より困難で美しいラインから頂上をめざす」
といった登攀スタイルを尊重した登り方であり、オリジナリティのあるラインの発見と実践である。
現在、世界のトップレベルに位置するクライマーたちは、独自の眼力で対象となる山岳、ルートを探し出し、少人数の限られた予算のなかで夢を追い求めている。
本書は、世界の山々で活躍する日本人トップ・クライマーのひとり、横山勝丘が、
自分の深い登攀経験のなかからアルパインクライミングについて語り尽くした1冊。
アルパインクライミングに求められる技術の質、体力と精神力、判断力、想像力などについて、
横山さん自ら積み重ねてきた経験と思考に基づいて考察しつつ、多くの示唆に富んだ提言を発している。
内容(「BOOK」データベースより)
舞台はアラスカ、ヒマラヤ、パタゴニア、そして日本。本書はアルパインクライミングという“異界”への招待状である。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
横山/勝丘
1979年4月5日、神奈川県相模原市に生まれる。1998年、信州大学理学部入学と同時に信州大学山岳会に入会。学生時代にエル・キャピタン、ヨーロッ パアルプス、冬壁、各地の岩場の開拓を山岳会のメンバーとともに経験する。2005年のアラスカで、海外登山を中心に据えた生活に目覚める。以来、アラス カ、アンデス、ヒマラヤ、パタゴニアなどに足を運ぶ。それと並行して、北米やヨーロッパのフリークライミングツアー、辺境の地での岩場開拓にも精を出す。 パタゴニア・クライミングアンバサダー、国立登山研修所講師、信州大学学士山岳会所属(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)